さまざまなお店で導入が進んでいるキャッシュレス決済。特に見かける機会が増えているのが、飲食店です。
本記事では、飲食店におけるキャッシュレス決済の需要や、導入のメリット・デメリット、サービスの選び方をご紹介します。
飲食店は、キャッシュレス決済の需要が特に高い業種といわれています。そこでまずは、飲食店におけるキャッシュレス決済の需要について解説します。
経済産業省が2021年に実施したアンケートによると、飲食店のキャッシュレス決済導入状況は、85.4%となっています。そのほかの業界と比べても高い数字で、飲食業界のキャッシュレス需要の高まりを確認できます。
【出典】経済産業省 商務サービスグループ キャッシュレス推進室「キャッシュレス決済 実態調査アンケート 集計結果」
飲食店に導入されているキャッシュレス決済サービスは、主に以下の3種類です。
先の調査では決済方法ごとの導入率も明らかになっており、クレジットカードは58.3%、QRコードは68.4%、交通系電子マネーは33.2%の店舗がすでに導入しています。
飲食業界の状況を見ると日本全体でキャッシュレス化が進んでいるようですが、実際は異なります。日本のキャッシュレス決済比率は、2020年時点で29.8%と、諸外国に比べると低い数字です。キャッシュレス大国である韓国や中国では、導入の義務化やポイント還元などを実施し、80%を超える普及率となっています。グローバル化が進む現代では、日本もさらにキャッシュレス化を進める必要があるでしょう。
【出典】一般社団法人キャッシュレス推進協議会「キャッシュレス・ロードマップ 2022」
現金決済中心の飲食店がキャッシュレス化を進める利点はどこにあるのでしょうか。続いては、飲食店にキャッシュレス決済を導入するメリットを解説します。
キャッシュレス決済の導入は、新たな顧客層の獲得につながる可能性があります。若者やビジネスパーソンのなかには現金を持ち歩かない方も増えており、キャッシュレス決済への対応によって、そういったお客様が来店するきっかけになるかもしれません。
キャッシュレス決済は現金と比べて短時間で支払いを終えられるため、会計がスムーズになる点もメリットです。特に、飲食店は専任のレジスタッフを置いていないケースが多く、会計がスムーズになればフロア業務全体の負担軽減に役立ちます。 キャッシュレス決済の設置に併せてモバイルオーダーを導入することで、テーブル会計を実現できるようになり、さらに業務効率化が期待できます。 参考記事:「モバイルオーダーとは?導入メリットや注意点、導入事例を徹底解説」
キャッシュレス決済では、スタッフが会計時に現金に触れる機会をなくすことができます。決済方法によっては端末の操作もお客様に行ってもらえるため、衛生面の向上に役立つでしょう。新型コロナウイルスの流行によって高まった非接触のニーズに応えられます。
キャッシュレス決済を導入することで、店舗で管理する現金の量を減らせるため、防犯対策になります。繁華街にお店を構える飲食店や、過去に強盗・空き巣などの被害に遭ったことのある店舗にとって大きなメリットといえるでしょう。
キャッシュレス決済の導入によって「あと一品」の追加注文が期待でき、客単価の向上が見込めます。手持ちの現金が足りるか心配する必要がなくなるため、いつもより高価格帯のメニューを選ぶお客様もいるでしょう。 キャッシュレス決済を導入する場合は、メニュー表を新しくしたりキャンペーンを実施したりなど、お客様が注文したくなるような工夫を施すのがおすすめです。
先に説明した通り、キャッシュレス決済は日本より諸外国のほうが普及しています。そのため、日本を訪れる海外からの観光客も多くがクレジットカードなどを持っており、キャッシュレス決済を導入することでインバウンド需要に対応しやすくなります。 参考記事:「キャッシュレス決済の現状と今後|これから導入する場合の注意点」 飲食店にキャッシュレス決済を導入すると上記のようなメリットが期待できます。
店舗のキャッシュレス化を進める場合は、メリットを生かしつつデメリットをカバーするのが理想です。こちらでは、飲食店にキャッシュレス決済を導入する際に注意するべきポイントをご紹介します。
キャッシュレス決済では、売上金が入金されるまでに一定の時間がかかるため、手元の現金が不足する可能性があります。経営に影響を及ぼさないためにも、店舗のキャッシュフローを把握し、事前に運転資金を確保しておくなど対策が必要です。 また、売上の発生後、速やかに入金されるキャッシュレス決済サービスを選ぶことも重要です。
キャッシュレス決済は、売上や集客につながりやすいメリットがある一方、導入や運用にはコストがかかります。サービスによって費用感は異なりますが、初期費用や月額利用料、決済手数料などが必要です。 継続的な利用を検討している場合は、コスト面の負担を算出したうえで、適切なサービスを選びましょう。また、キャッシュレスの普及により、近年では初期費用無料や月額負担料0円のサービスも登場しています。
キャッシュレス決済と現金決済ではお客様への対応の仕方も変わってくるため、支払い方法を増やす場合は、運用開始前にオペレーション研修を実施しましょう。スタッフの対応に不備があると、顧客満足度の低下やクレームにつながるおそれがあります。 飲食店にキャッシュレス決済を導入する場合は、上記のポイントに気をつける必要があります。
需要の増加にともない、さまざまな種類のキャッシュレス決済が登場しています。こちらでは、数あるキャッシュレス決済のなかで飲食店に最適なサービスを選ぶ方法をお伝えします。
多くのお客様にキャッシュレス決済を利用してもらうには、利用者の多い決済手段を採用することが重要です。日本でもっとも普及しているキャッシュレス決済は、クレジットカードです。 そのため、店舗のキャッシュレス化を進める場合は、特別な事情がある場合を除いてまずクレジットカードを導入し、加えて需要の高い決済方法を選ぶのが良いでしょう。
導入する決済方法を決める際は、店舗の顧客層や出店地域を考慮することも大切です。 例えば、ビジネス街の店舗ではサラリーマンが使いやすいクレジットカード決済、大学近くのカフェなどでは学生が使いやすいスマホ決済を導入すると喜ばれるでしょう。
キャッシュレス決済は、自店舗の業態に合わせたサービスを導入することも大切です。 例えば、1,000円未満の少額決済が多いお店では、クレジットカードより決済スピードの早いQRコード決済や電子マネー決済のほうが適している可能性があります。反対に、顧客単価の高い飲食店では、上限金額に余裕のあるクレジットカードが利用されやすい傾向にあります。
飲食店のキャッシュレス需要は高く、実際に多くのお店が何らかの決済方法を導入しています。現在現金のみの店舗はもちろん、クレジットカードやQRコードなど一部のキャッシュレス決済にのみ対応しているお店は、一度支払い方法について見直してみてはいかがでしょうか。 参考記事:「キャッシュレス決済の導入メリットとデメリット、設置の流れを解説」
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