キャッシュレス決済は、小売店や飲食店など幅広い業界・業種で導入が進んでいるものの、歯科医院や医療機関など公の施設では現金払いのみというケースも少なくありません。
今回は、歯科医院におすすめのキャッシュレス決済の種類や導入のメリット・デメリットを解説します。サービスの選び方についても触れますので、キャッシュレス決済導入をご検討の場合はぜひ参考にしてください。
キャッシュレス決済の種類は多様化しており、どれを導入すべきかわからないという方も多いでしょう。そこでまずは、歯科医院におすすめのキャッシュレス決済の種類をご紹介します。
日本でもっとも普及しているキャッシュレス決済がクレジットカード払いです。後払いタイプの決済方法で、利用者が支払いを行うと、まずは加盟店が料金を立て替え、後日カード会社から決済手数料を引いた金額が振り込まれる仕組みです。 使い慣れている方が多いことから、歯科医院のキャッシュレス化を進める場合はぜひ導入したい決済手段といえます。
電子マネー決済は、情報通信技術を活用した電子決済サービスのことで、交通系電子マネーや流通系電子マネーなどの種類があります。 スマホやICカードを端末にかざすだけで支払いが完了する手軽さから、学生や忙しいビジネスパーソンを中心に普及しています。駅から近い立地に店舗を構える歯科医院など、需要がある場合は積極的に導入しましょう。
QRコード決済は、スマホの専用アプリで支払いを行う決済手段です。クレジットカードを持っていない方でも利用しやすい点や、ポイント還元を行っているサービスが多い点から、若者を中心に人気が高まっています。学生が多く来院する歯科医院などは、導入を検討するのがおすすめです。 歯科医院に導入できるキャッシュレス決済には、上記のような種類があります。
歯科医院へのキャッシュレス決済の導入は、病院側と患者様の双方にメリットがあります。こちらでは、歯科医院やクリニックのキャッシュレス化を進めるメリットを解説します。
キャッシュレス決済を推進することで、会計時にスタッフが現金に触れる機会を減らせるため、感染症への罹患リスクを低減できます。近年流行した新型コロナウイルスはもちろん、一般的な風邪やインフルエンザの流行期にも効果が期待できるでしょう。
衛生環境が向上することで患者様も安心して来院しやすくなり、集客にもつながります。
キャッシュレス決済は、現金と比較して決済スピードが早いのが特徴です。そのため、歯科医院のキャッシュレス化を進めることで患者様の会計の待ち時間を短縮でき、ストレスの軽減に役立ちます。
また、現金を数えたりお釣りを渡したりする工程が不要になり、会計ミスを減らせるのもメリットです。
キャッシュレス決済の導入によって支払い方法の選択肢を複数用意しておくことで、診療時に確実に治療費を支払ってもらいやすくなり、未回収のリスクを軽減できます。
一部預かり金として処理し、残りは後日支払ってもらうといった面倒な手続きをする必要がなくなります。
キャッシュレス決済の利用者は年々増え続けています。しかし、医療機関へのキャッシュレス決済の導入率は、クレジットカードで26.2%(令和4年3月時点)となっており、まだ十分に普及していません。そのため、いち早くキャッシュレス化を進めることでほかの歯科医院との差別化につながり、集客力や認知度の向上が見込めます。
【出典】厚生労働省「医療機関における外国人患者の受入に係る実態調査 結果報告書」
キャッシュレス決済を用意していれば、「手持ちで払えないかもしれない」などの患者様の心理的な負担軽減にも役立ちます。金銭面の不安が解消されることで早期診療の推進につながり、短期間で治療を終えられます。
歯科医院にキャッシュレス決済を導入すると上記のようなメリットが期待できます。
また、webサイトでキャッシュレス決済に対応している旨を告知すればより良い効果を得ることが可能です。
歯科医院のキャッシュレス対応は、メリットも多いものの注意点もあります。続いては、キャッシュレス決済の導入が歯科医院に与えるデメリットをご紹介します。
前述の通り、キャッシュレス決済では患者様の支払いから入金までにタイムラグが発生します。現金決済とは異なり、一時的に手元の現金が不足する可能性があるため、導入前にキャッシュフローを確認しておく必要があります。
例えば、導入直後は多めに現金を用意しておくなど、突然のトラブルに対応できる体制を整えておきましょう。
キャッシュレス決済の利用によって、現金のやり取りに関する手間を省くことができる一方、控えの発行やサインなどの作業が発生します。
運用方法も変更する必要があるため、導入時にはオペレーションの見直しなどが求められるでしょう。
キャッシュレス決済を導入するには、専用端末を設置する必要があります。サービスにもよるものの、端末の運用にはコストがかかるケースもあり、負担に感じる事業者もいます。
キャッシュレスの普及により、さまざまなサービスが登場しています。そこで次は、歯科医院にキャッシュレス決済を導入する際、意識すべきポイントを解説します。
患者様の利便性を考えると、キャッシュレス化を進める際は幅広い決済方法に対応するのが理想です。コスト面で最初から複数のキャッシュレス決済を導入しづらい場合は、まずクレジットカード決済を導入し、利用状況を踏まえて決済手段を追加するのが良いでしょう。
前述の通り、キャッシュレス決済の導入には初期費用やランニングコストがかかる場合があります。設置後の経営状況に影響を及ぼさないためには、事前に予算を決めておき、その範囲内のサービスを選ぶのが良いでしょう。
また、初期費用のかからないサービスや国の補助金を活用するのも効果的です。
レセコンとは、診療報酬明細書(レセプト)の作成を行うコンピュータのことです。レセコンと連携できないサービスの場合、キャッシュレス決済の利用時に金額を手入力する必要が生じ、会計ミスにつながる可能性が高まります。
歯科医院にキャッシュレス決済を導入する場合は、レセコンとの連携がスムーズなサービスを選ぶことで、業務効率化に役立ちます。
歯科医院は、お年寄りから小さな子供まで、さまざまな年代の患者様が来院します。そのため、キャッシュレス決済に限らず、新たなシステムを導入する場合は老若男女問わず使いやすい設計のサービスを選ぶようにしましょう。
キャッシュレス決済利用時の入金スピードは、サービスごとにさまざまです。入金スピードが遅いサービスや入金のタイミングが少ないサービスを選ぶと、さらにキャッシュフローを悪化させる可能性があります。
契約前には必ず入金サイクルを確認し、資金繰りに影響のないサービスを選択しましょう。
上記の点を押さえておくと、適切なキャッシュレス決済を導入できます。
キャッシュレス決済は、導入のハードルが高いように感じる方もいるかもしれませんが、補助金なども整備されており、以前より負担を抑えて導入が可能です。
さまざまなシーンで現金からキャッシュレスへの切り替えが進んでいる今こそ、歯科医院の決済手段を見直してみてはいかがでしょうか。病院内の業務効率化や患者様の利便性向上が期待できます。
参考記事:「キャッシュレス決済の導入メリットとデメリット、設置の流れを解説」
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